2023年、トレンドマイクロは総計1,910万件のマルウェアファイルを検知・ブロックし、前年から349%の大幅な増加を記録したと公表。
特に既知のマルウェアファイルの検知数は1,600万件に達し、前年から3,079%もの急増を見せているとのこと。
増加の原因は、メールの添付ファイル内でフィッシングリンクの使用が増えたことと考えられている。
クレデンシャルフィッシング攻撃もわずかに増加し、総検知数は670万件となっている。
既知のクレデンシャルフィッシング検知数は5%増加した一方で、未知の攻撃の検知数は29%減少しているが、画像分析と機械学習を組み合わせた「Computer Vision」による検知数は前年比263%増の870,555件という大幅な増加を見せたという。
また、ビジネスメール詐欺(BEC)の検知も急増しているとのことで、Writing Style DNAというメールの文体を分析して重要人物へのなりすましを検知する技術によるBEC検知数が166,043件で、前年から23%増加という結果となっている。
一方、アンチスパムエンジンによるBEC検知数は280,191件で、13%の増加だった。
トレンドマイクロの報告から、2023年はサイバー攻撃が多様化し、特にマルウェアとフィッシング攻撃が顕著に増加した年とまとめられている。
企業や個人は、これらの脅威に対する警戒を一層強化する必要があることが強調された。
【参考記事】
2023年年間のメール脅威の概況を解説:年間で4526万件の高リスク脅威を検知
https://www.trendmicro.com/ja_jp/research.html