政府、セキュリティークリアランス制度提示 機密情報管理者に認定で対策へ

日本政府は、経済安全保障上の機密情報にアクセスするための「セキュリティークリアランス(SC、適格性評価)」制度を創設する法案を自民党の会合で提示した。
当該制度は、特にサイバー攻撃やサプライチェーンのぜい弱性に関する情報など、国家安全保障に関わる情報を取り扱う人物に対し、事前に信頼性の確認と認定を行うというもの。
法案の主だった要点は以下の通り。

「重要経済安保情報」の指定:
流出すると国の安全保障に支障が生じる可能性のある情報を「重要経済安保情報」と指定し、これを扱うためにはセキュリティークリアランスが必要。

信頼性の確認プロセス:
セキュリティークリアランスを受けるためには、本人の同意を前提に、家族や同居人に関する情報、犯罪歴、薬物や飲酒に関する情報、経済的な状況などが国によって調査。

罰則の設定:
セキュリティークリアランスを受けた者が情報を流出した場合、5年以下の拘禁刑や最高500万円の罰金が科され、勤務先企業にも罰金が科せられることが明記されている。

対象者の拡大:
新制度は国家公務員に限らず、民間企業の従業員も対象となり、政府が調査した結果に基づいて機密情報にアクセスできるかどうかが判断される。

法案の進捗:
政府は法案を2月中に閣議決定し、現行の通常国会に提出する方針。自民党会合で異論が出ず、進展は順調とされている。

新制度の導入により国の情報保全が強化され、同盟国や同志国との協力が円滑に進むことが期待されており、産業界の国際的なビジネス機会の確保と拡充に寄与するとされている。

【参考記事】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240207/k10014350621000.html
https://www.sankei.com/article/20240207-NILQDLGNB5IVFL2EGRLUI25NJ4/