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「どれだけ対策してもイタチごっこ」3社に1社が過去にサイバー攻撃被害【埼玉県】

2025年5月に実施された民間調査会社「帝国データバンク大宮支店」の最新調査により、埼玉県内企業の3社に1社が過去にサイバー攻撃を受けていたことが明らかになっている。
調査対象は県内の企業994社で、うち390社(回答率39.2%)が回答した。

調査結果によれば、これまでにサイバー攻撃の被害を受けたことがある企業は全体の33.6%だった。
企業規模別に見ると、大企業で40.0%、中小企業で32.8%、小規模企業で30.4%と、規模が大きいほど被害経験の割合が高い傾向がみられている。
一方、直近1年以内の被害状況に限ると全体の15.9%が攻撃を受けており、その内訳は大企業13.3%、中小企業16.2%、小規模企業14.9%となっている。
この結果から、中小企業のサイバーリスクが相対的に高まっていることがうかがえる。
業種別では、「不動産業」が最も高く42.3%、次いで「製造業」(40.2%)、「卸売業」(36.6%)が続く。
特に小規模企業からは、「日々の業務で手一杯でセキュリティ対策に割く余力がない」といった声や、「どれだけ対策してもイタチごっこ」といった現場の苦悩も報告されている。

帝国データバンク大宮支店は、ランサムウェアの手口が多様化する中で、特にセキュリティ対策が手薄な中小企業に被害が集中していると指摘。
「サイバー攻撃を自社とは無関係と考えるのではなく、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の一環として備える必要がある」と、企業全体に対策強化を呼びかけている。

【参考記事】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC078ZL0X00C25A7000000/
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc1e7fe2ff6b2a9cad00aca8f4227a8bffed331e