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相談件数約9.6倍 SNS上で著名人かたる詐欺に注意喚起【国民生活センター】

国民生活センターから、SNSをきっかけとして著名人を名乗る例や、つながりを示唆して投資を勧誘される消費者トラブルが急増しているとして注意喚起されている。

全国の消費生活センターなどでは多くの相談が寄せられており、相談件数と平均契約購入金額の推移は2022年比で約9.6倍とされている。
特に2023年度には1,629件の相談が報告されており、2021年度には52件、2022年度には170件と比較的少なかったものの、急激な増加が見られている。
2024年は4月30日時点で84件報告となっている。
また、平均契約購入金額も高額化しており、2023年度は687万円に達している。

典型的な相談事例として、有名経済評論家の投資相談に参加したところ、アシスタントを名乗る人物から次々と投資を勧められ、総額1,500万円を振り込んだが出金できなかったという。
相談者は100万円を振り込んだ後、「追加で100万円を振り込むように」と指示され、さらに多額の資金を振り込んだ結果、出金の際に追加費用として900万円の手数料や1,300万円の税金を要求されたとのこと。
他にも、有名投資家のノウハウを提供するという広告に騙され、投資額を勝手に決められた上に違約金を請求されるケースや、投資家の姪と名乗る人物から勧誘されてFX取引を始めたが連絡が取れなくなったという相談も報告されている。

国民生活センターは対策として、SNS上で勧誘を受けた場合はまず疑ってみることが重要としている。
特に、投資資金の振込先が個人名義の口座である場合は詐欺の可能性が高いため、安易に投資資金を振り込むことは避けるよう呼び掛けている。
不審に思った場合は、すぐに消費生活センターをはじめ、消費者ホットライン「188(いやや!)」や警察相談専用電話「#9110」など最寄りの相談窓口への相談を推奨している。

【参考記事】
SNSをきっかけとして、著名人を名乗る、つながりがあるなどと勧誘される金融商品・サービスの消費者トラブルが急増-いったん振込してしまうと、被害回復が困難です!-
https://www.kokusen.go.jp/index.html