日通キャピタル様は、物流に対するお客様ニーズの多様化や効率化に日本通運グループとして応えるべく、2006年10月に設立されました。以来、グループの金融会社として、物流と金融を融合した新しいサービスを提供されています。
その中核となるのが「ロジスティクスファイナンス事業」で、物流とIT、金融・決済機能を融合し、物流の管理領域を商流まで広げることにより、物流の品質を高めるだけでなく、在庫の圧縮、売掛債権の早期資金化などお客様の財務・金融戦略まで支援されています。
また、「ファクタリングサービス事業」では、手形取引に代わる支払スキームとして「一括ファクタリングサービス」を提供し、お客様の売掛債権の早期資金化、キャッシュフロー改善を実現されています。さらに、お客様だけではなく、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を活用した「グループファイナンス事業」を通して、日本通運グループ全体での資金効率の向上、グループ価値の最大化に貢献されています。
ISO27001ご取得の動機を教えてください。
当社は2010年1月にプライバシーマークの認定を受け、その後6年間PMS(個人情報保護マネジメントシステム)を運用してきました。しかし、当社事業の変遷や社会情勢の変化等を考慮して、情報資産全般に対するマネジメントシステムであるISMSへの転換を図ることにしました。国際規格であるISO/IEC27001(JISQ27001)の要求事項に適合したISMSに則って業務を運用することにより、情報セキュリティのレベルアップを図り、お客様や社会からの信用を高め、更なる企業価値の向上を目指していきたいと考えています。
取得に際し、苦労された点はありますか?
ISMS構築の事務局メンバーには、情報システムに精通した社員が不在であったことと、当初は規格自体も漠然としたイメージでしか捉えられなかったことでしょうか。また、PMSと比較して、ISMSは自分たちで運用に即した基準を定められる要素も多く、どう判断して良いかが不安でした。その不安は、コンサルタントの方に適切なアドバイスをいただき、解消することができました。
審査機関の審査状況はいかがでしたか?
審査員の方は、とても知識が豊富な方で、私どものレベルに合わせて、分かりやすく解説していただき、また対応策等もご指導していただきました。
バルクへ依頼していただいたことや、バルクのコンサルタントはいかがでしたか?
バルクさんは、当社の親会社の日本通運株式会社ともお付き合いがあった事を聞いておりましたので、声をかけさせていただきました。何社かのコンサルティング会社と面談しましたが、当社の規模や事業内容に合った提案やコストであったことが選定ポイントとなりました。事務局の負担を低減できるリスクアセスメントツールの「VFOLIO」を提供してもらえることも決め手の一つでした。担当のコンサルタントの方は、私どもの過度でレベルの高くない質問に耐えていただき、レスポンスもよく真摯に対応していただきました。我慢強い方ですね(笑)。
今後の検討課題はありますか?
基礎は出来上がりましたが、これからが本番です。取得までは事務局主導でしたが、今後は従業員全員により主体的に関わりを持ってもらい、ISMSマニュアルや手順書の理解も深め、より業務に即した運用にしていく事が課題と考えています。先ずは教育の継続と考え、認証をいただいた1月に早速ISMS教育を実施しました。「鉄は熱いうちに打て」です。
ありがとうございました。