宮城県の私立大学「宮城学院女子大学」は、2025年5月12日に学内のサーバーがランサムウェアに感染し、被害が学内全体に広がったことを受けて、同日中に全学的なネットワーク遮断措置を講じたと発表した。
被害と影響範囲
同大学によると、5月12日朝にサーバーの一部で異常が確認され、ファイルの拡張子や設定が書き換えられていたことから調査を実施。
その結果、ランサムウェアによる感染が判明した。
さらに他のサーバーについても同様の感染が確認されたことから、感染が全学に広がっていると判断し、情報の流出防止と感染拡大の防止を最優先としてネットワークの遮断に踏み切った。
この措置により、学内および学外との通信が遮断され、教務システムや学生向けのポータルサイト「UNIPA」などが使用できない状況となっている。
一方、大学の公式ウェブサイトおよびメールは通常どおり利用可能だとしている。
対応状況
現在、専門業者が被害の詳細と原因を調査中であり、大学は今後の対応について、アクセスログの解析を経たうえでネットワーク復旧作業を段階的に進める予定。
復旧までにはおおよそ10日間を要すると見込まれている。
また、大学は学生や教職員に対し、学内に持ち込むパソコンやタブレット等の端末にウイルス対策ソフトを導入し、スキャンを徹底するよう呼びかけている。
もし感染や異常が確認された場合には、速やかに大学の情報システム室へ報告するよう求めている。復旧後に感染端末を接続すると再感染の恐れがあるため、慎重な対応が求められるという。
授業については現時点では通常どおり実施されており、システムに依存する授業に関しては代替手段の利用が推奨されている。
今後の連絡は大学のウェブサイトおよび構内掲示板を通じて行われる予定。
同大学は「学生・教職員・関係者の皆様にはご不便をおかけしておりますが、ご理解を賜りますようお願いいたします」と理解を求めている。
【参考記事】
https://news.mgu.ac.jp/