山口県宇部市は、2024年8月30日に部分公開された公文書の中に、本来非公開とすべき個人情報が誤って含まれていたことを明らかにした。
対象となったのは「ときわ公園整備課」が宇部市情報公開条例に基づき開示した文書で、5名分の個人名が記載されていた。
問題が発生したのは、「令和5年度花いっぱい運動記念ガーデンに係る作業報告書」(209枚)のうち2枚。
2024年8月30日、文書公開の通知を請求者に実施され、その後市役所で請求者に文書(紙・209枚)を交付した。
2025年3月26日、請求者からの提出書類を市職員が確認した際、非公開とすべき個人名が含まれていることが判明している。
文書には、以下の個人名が記載されていた。
・講座実施報告書に記載された講座運営従事者名:4名
・研修日誌に記載された作業従事者名:3名
上記7名のうち2名が重複していたため、実際に流出した個人名は5名分とされている。
この報告書は、宇部市が令和5年度に発注した「花いっぱい運動記念ガーデン管理運営業務委託」の受託者が作成し、市に提出したもの。
市によると、公開文書は一度パソコン上で仮マスキング(文字が見える状態)を施して決裁を行い、その後黒マスキング(文字が見えない状態)へと変換する工程を経た。
しかし、その変換作業で2箇所の漏れがあり、そのまま印刷・交付された。
さらに、最終確認も不十分であったという。
市は対応として、流出した5名に対して謝罪と説明を実施。
請求者にも謝罪したうえで文書を回収し、正しい内容のものを再交付した。
今後の再発防止策として、市は以下を実施するとしている。
・公開前の印刷物を複数人で確認する体制の徹底
・マスキング作業の精度を高めるため、専用ソフトウェアの導入を検討
また宇部市観光スポーツ文化部の部長は、「関係者の皆様には、多大なご迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます。今後、再発防止に向け、より一層の情報管理を徹底してまいります」とコメントしている。
【参考記事】
https://www.city.ube.yamaguchi.jp/