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冷凍物流業者、ランサムウェアでシステム停止 GW時期重なり影響多大【ランテック】

2025年4月22日、冷凍・冷蔵物流事業を展開する福岡県の「ランテック」社で、システム障害が発生。
ランサムウェア攻撃によるものだったとされている。

発表によると、主力サービスである「フレッシュ便」の検品システムや、配送状況を確認するウェブサービスを含む複数のサーバーが暗号化されたという。
攻撃の手口は、第三者が仮想プライベートネットワーク(VPN)機器への不正ログインを経て、社内サーバーへアクセスした後システムファイルを暗号化したとみられている。
同社は被害を受けたサーバーを隔離し、ネットワークから切り離すといった初動対応を行ったが、フレッシュ便の検品作業は紙による手作業へと切り替えられたことで、現場は混乱しているという。
また、ウェブ上での配送状況確認も利用できなくなっており、顧客からの問い合わせ対応にも影響が出ている。

現時点で、顧客情報の流出や二次被害は確認されていないとのことで、被害申告は福岡県警察本部サイバー犯罪対策課へ提出。
今後は外部のセキュリティ専門家と協力して、原因調査および再発防止策を進める方針だ。
なお、同社は集配業務の遅延が数日単位で発生しているとして、物量制限やリードタイム延長を取引先に依頼。
あわせて、4月27日から5月25日までの毎週日曜日の集配を中止することも発表した。
ゴールデンウィーク期間中という物流の繁忙期に重なった今回の事態により、関係各所への影響は広がっている。
ランテックは引き続き、状況の改善に努めるとしている。

【参考記事】
https://www.runtec.co.jp/