資料ダウンロード

1社で数億円規模の被害発生 「ボイスフィッシング」に注意喚起

2025年4月時点で、サイバー犯罪の手口として電話を悪用した「ボイスフィッシング(ビッシング)」による被害が全国で引き続き発生しており、特に企業の法人口座を標的とした不正送金が確認され、1社あたり数億円規模の被害も報告されているという。

警察庁のサイバー警察通信によると、犯人は銀行を装って企業に電話をかけ自動音声ガイダンスを利用して通話を誘導。
番号を押させた後に犯人本人が通話を引き継ぎ、メールアドレスの聴取などを行う手口が確認されているとのこと。
その後、メールで偽のリンクを送り、企業の担当者を偽サイトへ誘導。
インターネットバンキングのアカウント情報などを入力させることで、不正送金が実行されるという。

被害防止のため、次のような点に注意が呼びかけられている:

・発信元が国際番号や非通知の場合は警戒する
・通話の途中でメールアドレスを尋ねられ、リンク付きメールが送られる場合は詐欺の可能性がある
・自動音声から人の声に切り替わる場合は特に注意が必要
・メールに記載されたリンクからアクセスせず、必ず銀行公式サイトやアプリを利用する

また、万が一被害に遭った場合には、警察への通報やサイバー犯罪相談窓口への相談が推奨されており、社内での情報共有と注意喚起の徹底が求められている。
警察庁は「不審な電話を受けた際は一度通話を切り、銀行の営業店や代表電話へ直接確認してほしい」と注意を促している。

【参考記事】
https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/index.html#new